vs. オバタリアン
2018/03/16
昨日、出先でトイレに行った。
そこには『男性用』、『女性用』、『オストメイト対応』の三部屋があり、女性用には結構な行列ができていた。
俺は息子のオムツ替え目的で『オストメイト対応』のドア前で順番を待っていた。
すると、女性用に並んでいたある四人組のオバサマたちの会話がなんとなく俺の耳に届いてくる。
「、、、まずいかしらねえ。」
「でも、これじゃあ間に合わないわよ。」
だんだん話し声が大きくなってきた。
「しょうがないんじゃない?」
「でも、ねえ?びっくりさせちゃ悪いし。」
つーか、俺に聞こえるように言ってるでしょ、アナタたち。
「ちょっと失礼!でいいんじゃないの?」
「いやあ、いくらなんでもやっぱりねえ、、、さすがに殿方をお借りするのは、、、マズイ・で・す・よ・ネッッ!!!(ギロリ)」
うおおお!完全に話しかけられたああっ! 俺がいつの間にか男性代表になってるーー!
しかし、侮るなかれ。休日とはいえ、昼間のパパはちょっと違う。
この四人組の男性トイレへの乱入を食い止めることが、今日このタイミングで俺がココへ来たことの意味なのかもしれない。
これは『使命』なのだと悟った。
(「お姉さま方。女性用の列も進んでいるようですし、ここは大変でしょうけれども、やはり少しお待ちいただいて女性用でなさる方が安心して用を足せるのではないでしょうか。」)
うむ、なかなか紳士的でスマートな言い回しを思いついたじゃないか。
よし、息子よ!父の勇姿、しかと見届けるがよい!
軽く咳払いし、いざ口を開いた次の瞬間。
どこをどう誤ったのか、実際出てきたセリフは
「べ、別に入ってもいいんじゃないですかね。。急な時はしょうがないですもんね。。」
俺は頭を丸めるべきなのかもしれない。
「あら。お兄さんがそんなに言ってくださるのなら、、、ねえ?(ニヤリ)」
・・・そこからの記憶はない。
気づくと、震える手で息子のオムツを替えていた。
とんでもないことをしてしまった、とおそるおそるオストメイト対応ルームから出ると、そこに四人の姿はもうなかった。。。
「父ちゃん大丈夫、明日はきっとホームランだ!」
まだ喋れない息子が喋った気がした。