コンビニにて
ジムへ向かう途中、飲み水を買うために立ち寄るコンビニがある。
いつも同じ水を買うのだが、担当してくれるレジの店員さんも同じことが多い。
その彼はべらぼうに処理の早い青年で、僕に水を渡されてからおつりを出して「ありゃっしたあ〜。(訳:ありがとうございました。)」と言うまでの流れが非常にスムーズで美しい。その間、僕の体感時間にしておよそ3秒!(あくまでも体感ね。)
いつも買う水の銘柄と値段を覚えてくれているみたいだし、そのうえ僕がふわっと香らせている『レシートいりませんよオーラ』を正確に嗅ぎつけ、何も言わずともおつりのみをサッと出してくるので、とても清々しい気分になれる。
呼吸が合う、とはこういうことだろう。同様、彼も僕との絡みが流麗であることに満足感を覚えているように見える。
今日もそこに彼はいた。
僕がいつものように水を抱えてレジへ。
「らっしゃっせぇ〜。」
値段読み取り、ピッ。
「ひゃくさんじゅうぅ、、、」
(ん?どうした青年、いつもと様子が違うぞ。喉の調子でも悪いのか?)
「、、ろく円になりますっ!」
(オーマイガッ!増税で一の位変わったあああ!)
テンポを乱され明らかに動揺を隠しきれない彼!
つられて僕もハラハラする!いつものスムーズなやり取りが今日は出来ないのかっ?!
そして140円を渡した僕は信じられないものを目にした。
おつりの一円玉4つ、、、、on the レシート!
抜け殻となった彼に同情しつつも、いやここで二人して下を向いてはいけない、これは彼が強くなるチャンスなのだと、心を鬼にして言ってやった。
「レシートは、、いりませんっ!」
アベノミクスよ、頼むからもう僕たちのことはそっとしておいてくれないか。
そして、こうして購入した本日のミネラルウォーターですが、練習中に他の誰かに飲まれちゃいましたぁ。。。